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自分の「したい」に素直になって、主体的に性を楽しむことの大切さ。べっつぃーさんインタビュー【後編】

ナイトライフ

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川口美樹


前半の記事では、「べっつぃーさん」という人間ができあがるまでの過程をお話いただきました。

後半は、パートナーの選び方、ご自身のセックス観、発信したいメッセージになどについて伺いました。


前半では、その半生から「周囲との差を気にせず、自分の好奇心に飛び込む純粋さ」を感じましたが、その姿勢はご自身の発信したいことにも繋がっているようです。

セックスの相性には、体の相性と性癖の相性がある

ーーパートナーを決める時の決めてとかってあるんですか?


べっつぃーさん(以下、べっつぃー):体の相性と性癖の相性ですね。私、体の相性と性癖の相性は違うと思っているんですね。


体の相性は、イチャイチャとかしなくてもイケるような、純粋にモノとモノの形があう物理的な相性や、イくタイミングを合わせられるかどうか、といった相性です。


性癖の相性は、「あーいうことしてみてたい、こーいうことしてみたい」という願望が一致するかどうかで、性癖の相性が合う人でもイケるかどうかは別だったりしますね。


ーーどちらがより重要とかはあるんですか?


べっつぃー:わたしは体の相性を大事にしています。性癖の相性は、最悪AV見ていれば満たされる部分もありますし。好奇心が満たされるのと、エッチそのものの充足感は別だと思っているので。

あなたがしたいことは「言わないと絶対にわからない」

ーーなるほどですね。そういう意味では、べっつぃーさんの元にはいろんな「相性」に関する相談が寄せられていると思います。どういう相談が一番多いですか?

べっつぃー:結局一番多いのは、「イキたい」という相談ですね。


「自分はこういうことをしたいと思っているんですけど、どう伝えたらいいですか?」とか「この体位になるといつも抜けちゃうんですけど、どうしたらいいですか」とか


そんな、ちょっとググっても出てこない細かい相談をされることが多いですね。


ーーかなり具体的ですね。べっつぃーさんならではの質問だと思います。そう言った相談に乗る時や、コラムを書く際に際に気をつけていることはありますか?


べっつぃー:女の人って、男性にどう思われているかをかなり気にされますよね。自分の欲求があるのに、「それを言わないでどうやったら気づいてくれるか?」と考えていることが多い。


一方で、「男はこういうところを気にする」という情報も真に受けてしまうから、余計に自分のしたいことが言えなくなってしまっているんだと思います。


でも、結局は「あなたが言わないと絶対にわからない」と思うんですよね。やりたいことはやったらいいし、やりたくないことはやらなかったらいい。


だから「自分の意思を持ってそれを表現してください」というメッセージを滲ませるようにはしています。

お互いの「してみたい」を言いやすい空気を作る

ーーべっつぃーさん自身がエッチをするときに意識されていることはありますか?

べっつぃー:初歩的なことでいうと、自分の「女」という部分を大事にしています。例えば、恥じらいやおしゃれ、下着なんかがそうですけど、自分の大事したいと思うことをもつ、ということは意識しています。


それが相手に対しての礼儀だと思うし、仮に向こうがそれを気にしない人でも、わたしは気にしていますね。


男の人は女性とセックスをしている時は、”女性らしさ”を求めている人も多いので、そこはなぁなぁにはしたくないんですよね。


あとは、お互いに気を遣いすぎないように「やってみたい」ことを言いやすい環境を作るようにはしていますね。


「嫌なことは嫌」と言った方が相手も嫌なことを言ってくれるようになるし、逆にやりたいことも言いやすくなると思います。


ーー「具体的に言葉にしたほうがいいよ」と頻繁に書かれていますよね。


べっつぃー:多分、女の人って自分の感情を言葉にするのが苦手なところがあると思います。でも男の人は言葉にしてもらったほうがわかりやすいし、なんなら触り方まで指示してくれたほうが嬉しいじゃないですか。


でも、その事実に気づいていない女性が多いんだと思います。だから、「いつかテクニシャンな人が現れて自分をイカせてくれるんじゃないか」という期待に繋がったりもしてしまうのかなと。

「相手がどう思うか?」の殻を破ってほしい

ーーお話を聞いていると、べっつぃーさんは自分の「したい」をかなり大事にされているのかなと感じます。ただ、それをなかなかできない人も多いと思います。

べっつぃー:やはり自分がしたいこととか、自分の欲求よりも「相手がどう思うか?」にとらわれ過ぎているなと感じます。


「でもそれを持っているうちは、自分の願望が叶うことはないよ」ということを伝えたいですね。ネットの記事などで「男はこう思うからやめた方がいいよ」というアドバイスを見かけると思います。


たしかにそれも大事かもしれないけど、その範疇の中でやっていることでは、きっと相手に響くこともないと思うんですよね。


「これはダメだろうな」と思うことをやっても、逆にそれが相手にとっては「他の人とは違う」強い結びつきになることもある。


だから、1回その「どう思われるのか?」の殻を破ってみたら相手の反応にびっくりするんじゃないかな、と思います。


ーーその殻がなかなか破れない、と困っている人が多そうですよね。


べっつぃー:でも実際に「痛い」と言ったところで、そこまで寒い空気にはならないんですよね。


それが怖いなら「これは痛いからこっちがいい」という代替案を出したりすれば嫌がられることもないと思いますね。


そう言った細かい部分をわたしがピンポイントで書いていきたいなとも思っていますけどね。


ーー読者さんとしても果敢にトライしてほしい、と。


べっつぃー:相手が自己開示してくれると自分も言いやすくなることってあるじゃないですか。


2人がお互い黙っていると気まずいムードになるので、自分から言いやすい空気を出してあげると男性もうれしいのかなって。


自分から自己開示して、要望を言いやすい環境を自分で作ることが大事かなって思いますね。


相手の反応を気にせず、自分の「したい」を大事にしよう

「たまたま自分が憧れたものが、みんなと同じものではなかったというだけです。

少女漫画を見てこなかったので、みんなが可愛いと思う女性に憧れず、逆に周りから浮いてしまうような人、エッチな人に憧れました。


それがあるので、他の人と違ってしまうのもしょうがないのかなって。周囲の反応を気にせずに、みんながみんな自分の興味があるものに積極的になれたらいいですね」


そういってインタビューは締めくくられました。


ただでさえ周囲の目を気にしてしまう国民性の中にあって、性教育も遅れている日本人にとって、そんなに簡単なことではないだろうなとは思います。


でも、その「殻」を破ってこそ、充実した性生活があるのではないでしょうか。


僕たちがべっつぃーさんから学ぶべきは、もっと「自分の欲求に素直になり、主体的に性を楽しむこと」じゃないか。


そんなことを感じさせてもらえたインタビューでした。(川口美樹/ライター)


(オトナのハウコレ編集部)



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