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レズ風俗No.1キャストが語る、哲学を通じたお客様との関わり レズっ娘クラブいちさんインタビュー

ナイトライフ

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カワノアユミ


「自分のセクシャリティがわからない」「ノンケだけれど女性ともエッチがしてみたい」。性別にとらわれないセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)に悩む女性達。そんな、女性の悩みを解消できると今、レズビアン風俗が人気を集めています。

そんなレズ風俗で働くキャストとは、一体どんな女性なのでしょうか? インタビューを受けてくれたのは、東京と大阪に4店舗構える「レズ風俗レズっ娘グループ」の「レズっ娘クラブ大阪店」に在籍する、グループ指名本数・売上本数ともにNo.1のいちさん。


普段は国立大学に通う現役大学生といういちさん。その驚きの経歴を深堀りしてみました。

レズ風俗で働きながら国立大学を受験した理由

ーー自己紹介をお願いします。

いち:レズっ娘クラブ大阪店、勤務歴6年半のいちです。年齢は29歳。セクシャルはボイタチで、ボイとはボーイッシュ(=見た目やファッション、振る舞いが少年的や男性的なこと)でベッドでは攻める側です。


入店当初は会社員と掛け持ちをしていたのですが、レズ風俗の世界でお客様と関わされて頂き、接客について深く考える中で哲学に興味を持ち、それが国立大学受験のきっかけになりました。


ーーレズ風俗と哲学。まさに異色の組み合わせですが、なぜ哲学に興味を持ったのでしょうか。


いち:2014年に「レズっ娘クラブ」に入店させて頂き、最初の1カ月間は予約が一切入らないという状態でしたが、その後、少しずつご予約を頂けるようになり、2015年の春〜夏にかけてはシフトがすぐに埋まる状態でした。


しかし当時は天狗になっていて、お客様が何を求めて下さっているのか、自分には何ができるのかなど、そういった考えを全く深められていませんでした。


全体的にリピートが減ったことで、自分の甘えや驕りに気づくきっかけになり、猛反省してお客様との関係性について深く考えるようになりました。


その中で、ビジネス書や自己啓発本を読み漁り、ソクラテスの「無知の知」という言葉に出会いました。


「無知の知」は「不知の自覚」とも言われていて、「自分がいかに何もわかっていないかを自覚する」という意味です。この言葉によって、私も、いかに自分が何もわかっていないかを改め、知るために行動するようになりました。


そして、お客様にもっと寄り添うために自分には何ができるのか、その方法をもっと知りたいと思ったことから哲学に興味を持ちました。


ーーその経験を生かしてグループ指名本数・売上本数No.1に上り詰めたんですね。

生きづらさを抱えている人に手を差し伸べたい

ーー3/22に単独のトークイベントを開催するとのことですが、具体的な内容とイベントをするきっかけなど教えてください。

いち:将来的に、現役キャストとして博士号を取り、漠然とした生きづらさを抱えている方々に手を差し伸べられるような活動をしながら、少しずつメディアやイベントで露出していきたいと考えてます。


そういった将来のことをお店に相談したところ、快くバックアップを申し出てくださり、その第一歩として、このようなイベントの場を作って下さいました。


今回のイベントの具体的な内容は、まず私は、このお店に在籍させていただく中で、お客様の中にはご自身のセクシャリティや対人関係など「生きづらさ」を感じている方が多くいらして、単に性欲を満たすためにレズ風俗を利用しているわけではなく、精神的なつながりを求めている方が多いことに気付きました。


その中で、私自身が経験した挫折や成長に関することや、『哲学』を通じたお客様との関わり方をお話したいと思っています。

お客様との時間が癒しになっている


ーーいちさんは現役国立大生とのことですが、レズ風俗の仕事との両立は可能なのでしょうか?

いち:時間が足りない……という焦りは常にありますが、両立することにとても意味があると思っています。学校では理論的な学びが多いですが、このお店では実際の声を聞くことができるので、実践的なことをお客様から学ぶことも多いです。


今はコロナ禍の影響で、大学がリモート授業なので、スケジュール調整もしやすく助かっています。勉強との両立は大変ですが、自分は常に動いている方が調子がいいのかもしれません。


とてもありがたいことに、お客様が、旅行や、映画や観劇に連れ出してくださったり、一緒にいて笑顔を見せてくださる瞬間が息抜きになっています。


「お仕事なのに息抜き?!」と怒られそうですよね……息抜きというかは、「癒しになっている」の方が適切な表現だと思います。


授業や研究会などの時しか、レズっ娘のお仕事のお休みは取らないので、丸々何も予定がないお休みというのは、ほぼありません。


あ、でも2ヶ月に1日くらいはあります。すごくリアルな話ですが、その日は、銀行or税理士事務所→歯医者→美容院→家の掃除、でほぼ終わります。

一番興味があることは「アタッチメント理論」と「哲学対話」

ーー現在、興味のあることを教えて下さい。

いち:現在興味のあることは、心理学などの「アタッチメント」という理論です。アタッチメントとは、人と人との絆を結ぶ能力で、人格の最も土台の部分を作るとも言われています。


これまでは、子どもの問題として取り扱われることが多かったですが、近年では大人にも広く当てはまる問題だと考えられています。人間関係が希薄な現代社会で、生きづらさとアタッチメントの問題は大きな関係を持つと思います。


次に、最近話題の「哲学対話」。哲学対話とは、人が生きる中で出会うさまざまな問いを、人々と言葉を交わしながらじっくり考えることによって、自分自身のことや、世界の見方を深めていくというものです。


特徴としては、哲学の基礎知識などが一切不要で、また、対話するテーマ以外はなにも共有する必要がなく、誰もが対等で、相手を決して否定しないことです。


哲学対話はいい人間関係作りにも役立つとされていて、先に述べたアタッチメントの問題とも繋がりがあると考えられますし、さらに、お客様との関わりにも役立つと思います。


実際に都内の偏差値40の都立高が授業で哲学対話を取り入れたことで、有名私大や国立大への進学者が増えたという成果も出ているそうで、今後深く掘り下げていこうと思っています。


また、学術的にあまり追求されていない性風俗を、心理的や科学的な観念で研究していきたいという興味もあります。

レズ風俗と学問を究めたい

ーー今後の展望について教えて下さい。

いち:数年間は、キャストと学生との二足のわらじで、生きづらさを抱える方に手を差し伸べられるように、お客様と関わりながら、学問的な追求もしていきたいと考えています。


また、風俗は社会的には認知されづらい職業ですが、レズ風俗と学問を究めることで対照的な2つをつなぎ合わせられるような存在になりたいと思っています。


将来的には、博士号取得など自分が納得するタイミングで、大学名などの公表はもちろん顔出しも考えていて、これまでの経験や研究を書籍にしたり、メディアや講演会などで発表するなど、より幅広く活動を広げていきたいです。


それまでは可能な限りキャストも続けていきたいと考えています。


ーーありがとうございました!


筆者自体も、実際にレズっ娘クラブで女性とのプレイが楽しめる「ビアンコース」を体験しました。私自身レズビアンではないのですが緊張もすべてほぐしてもらい、とても癒やされました!


コロナ対策もしっかりされている「レズっ娘クラブグループ」。「興味はあるけれど不安」という方もぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか?

(カワノアユミ/ライター)



(オトナのハウコレ編集部)

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