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女性が傷つくのは愛のないセックスではなく、自分が欲情しなかったセックス

ナイトライフ

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深志美由紀


「女の子は自分を大事にしなきゃダメだよ。好きじゃない人とセックスしたら傷付くよ」という言葉、女性であれば一度は言われたことがあるのではないでしょうか。


私は昔からこの言葉になんとなく違和感を覚えていました。そもそも、セックスしたくらいで何か減るのか、傷付くのか、と。好きじゃない人とセックスをすることは自分を粗末に扱うことなのでしょうか?


けれど、やはりこの歳までいろいろしてきた結果、傷付いたセックスや、なんとなく心や体がすり減ったような気になったこともありました。


でもそれって、本当に「自分を大事にしなかった」からなのでしょうか。逆に好きな人としても傷ついて、好きじゃない人相手でも癒されたり満たされることってあるんじゃないでしょうか?


というわけで、「今日は傷付くセックス」と「癒されるセックス」について真面目に考えてみたいと思います。

女性は好きな人とのセックスが一番気持ちいい?

正直言って、好きな人とするセックスが一番気持ちがいい。これはあながち嘘ではないと思います。好きという感情によって脳内麻薬の分泌が促され、それだけで気分が盛り上がり体が準備OKになる。


つまり「好き」という気持ちそのものが前戯のようなものなのです。そうなれば、抱き合って挿入しただけでもうれしくて心満たされる――というようなことは、たしかにあるでしょう。


でも人によっては、それがずっと続くとは限らないことがあります。ひとりの相手と長く交際していると、哀しいことではありますが、「好きだけど欲情しない」「セックスはしたくない……」そういう時期がきてしまう場合があるのです。

「家族としての愛」が深まるほど、欲情できなくなる

私が最初の結婚をした時の夫は、今まで付き合った人の中で一番体の相性がいい男性でした。交際を始めてすぐに「こんなに気持ちのいいセックスがあるんだ!」と感激したほどで、「これはもう結婚するしかない!」と思い、いろいろな事情もあって交際半年で結婚を決めました。


そしていざ一緒に暮らしてみると、愛情は増すばかり。少し依存的な関係になっていたのかもしれません。夫のことが大事すぎて、家にゾンビや殺人鬼が入って来て彼が襲われる夢を繰り返し見たりもしました。自分が襲われるよりも、彼を失うことの方が恐ろしかったのです。


ところが不思議なことに、夫を失いたくない気持ちが高まるのと反比例するように、私は彼に対して欲情することができなくなっていきました。


「家族としての愛」が深まるほど、性的な、いやらしい気持ちが持てなくなってしまったのです。男性からはたまに聞く話ですが、まさか自分にもそんなことが起こるなんて!


今ならばそれが恋愛の経過におけるホルモンの変化だとわかりますし、うまく乗り越えることができたかもしれないと思いますが、若いの私は欲情と愛情を上手く結びつけることができなくなり、戸惑ってしまいました。彼には何の落ち度もない。罪悪感を感じて落ち込みました。


好きと欲情が必ずしも一致するとは限らない、人の感情というのは複雑なものだと思います。


好きな人としても傷つくことはある

さらに、世の中には女性を傷付けるタチの悪い男性がいます。こちらの気持ちを知っているのに、いくら好きになっても決して本命にしてはくれない、でもセックスだけはちゃっかりするという、生殺しをしてくるタイプです。


悲劇のヒロイン的な状況はセックスを盛り上げる場合もありますが、相手に合わせすぎてNOと言えずにどんどん身勝手なプレイをされてしまうことも。一部の男性は本命の彼女にはできないようなことをセカンドのセフレにする、というのはよく聞く話です。


これでは、たとえ相手のことが好きでも楽しいセックスとは言えませんよね。女性に限らず、男性でも「女は好きな男としかしちゃダメ!」ということを信奉している人は少なくないのですが、私がその意見に懐疑的なのはこういう理由です。好きならなんでもいいわけじゃない!


だいたい、どうして「女は」なのか。男は好きじゃない相手としても気持ちがいいのに、どうして女はそうじゃないと思うのか。女だって好きじゃない相手としても気持ちがいい時はあるはずです。

傷つくのは愛のないセックスではなく、欲情のないセックス

未だに、女性が責められがちなワンナイトセックス。私も身に覚えがありますが、たしかに、酔った勢いなどで思いがけずヤッてしまうとちょっと自己嫌悪に陥ることも。


「セックスなんかで女は傷付かない!」と言い切ってしまいたいところですが、たしかに傷付く。というか「あ~やらなきゃよかった~」と後悔することはあります。


反対に、後腐れのない男性と寝たあとは、ものすごくスッキリと「あ~、ストレス解消! よかった~!」と清々しくなる日もあることに気付いたのです。


一体この差はなんなのか。相手の男性のことを好きか嫌いか、イケメンだったかどうかなどはあまり関係がないのです。結局問題だったのは「気持ちよかったかどうか」「セックスする時に自分が欲情していたかどうか」


そう思うと、「愛しているけどよくないセックス」の場合は「欲情をしていない」。きちんと自分がソノ気になっていて、欲情していれば、誰としてもセックスは楽しいものなのだ!と、はっとしました。

大事なのは「自分がしたかったかどうか」

もちろん、ただ、振られた寂しさや好きな人とうまくいかないためにヤケで欲情できない相手としてしまい、傷付いてしまうことはあります。その場合の大事なポイントも「欲情できたかどうか」、つまり「自分がしたかったかどうか」ではないかと思うのです。


女性の中には「好きじゃない人とするのは悪いこと。罪悪感を持たなくてはいけない」という呪いに掛かっている人が多くいます。でも、たとえ相手に愛されていても、やっぱり自分が欲情できなかったら傷付くし、後悔してしまいます。


そう思うと「傷つくのは愛のないセックスではなく、欲情のないセックスだ」と私は思うのですが、いかがでしょうか。


なので、欲情できない場合は誰に誘われてもきっぱりとお断りしてくださいね。欲情できる楽しいセックスをどんどんしていって、「女は自由にセックスしたら傷付く」という呪いを打ち砕きましょう!(深志美由紀/ライター)


(オトナのハウコレ編集部)
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