アイコン 生よりも気持ちいい、うるおいをプラスして快感がアップするコンドームはどれ? コンドームソムリエAiさんが解説【前編】

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生よりも気持ちいい、うるおいをプラスして快感がアップするコンドームはどれ? コンドームソムリエAiさんが解説【前編】

セックスをする時の必需品といえばコンドーム。皆さん、ちゃんと選んで使っていますか? 「彼に任せている」「いつもホテルに置いてあるもので済ませている」という方もいらっしゃると思いますが、実はそれ、ものすごく勿体ないことなんです。なぜ勿体ないのかというと、自分にフィットするコンドームを使ったら、もっと気持ちよくなれるから。

もちろん、あなただけではなく、パートナーにとっても同じこと。彼をもっと気持ちよくしてあげたい、セックスが上手だと思われたいと、あれこれ努力しているのに、コンドームのセレクトをおざなりにするのは、もったいない。

そこで今回は、性感染症の予防と男女の性生活力向上を目指し、実物を触って嗅げる「コンドーム試触会」のプロデューサー兼コンドームソムリエのAi(アイ)さんに、コンドームの選び方のコツと、目的別のオススメのコンドームを教えていただきました!
――「コンドームソムリエ」という肩書でご活躍中のAiさんですが、そもそもなぜ、こういった活動を始めようと思ったのですか?

Ai:普段は中学校の保健室の先生をしているんです。なので、ベースとして保健の知識を持っているんですけど、それを使って飲み屋さんだったり、人が集まるところでよく、講義みたいなのをしていたんですよね。シモネタを振られた時に、性教育で返すというか。

――お酒の勢いでシモネタで絡んだら、正しい知識で返される、と。

Ai:そもそも、この活動をやるきっかけは、最近、付き合った男性が2人続けてコンドームをつけなかったことなんです。

――ナマ派の男性、いますね。

Ai:ずっとわたし自身は、セックスの時にコンドームをつけない人って会ったことがなかったんですよ。

複数の男性と付き合っている頃もあって(笑)、つける前提のセックスしかしたことがなかった。でもここにきて、コンドームを使わない男性に連続して遭遇して。相手は42、3歳だったんだけど「えっ、君たちがそんなことしちゃうの?」って驚いてしまって。

――大人の男性なのに。

Ai:若くて知識がないっていうならともかく、ちゃんと学歴もあり、普通に社会人として働いている男性が「ナマでしようなんて、どうなっちゃってるわけ!?」って。

それで1人目の人とは別れたけど、2人目もそうだったんで、「実はコンドームをつけない人って、多いのかもしれないな」「どうしたら相手に着けさせることが出来るんだろう」って、探しの旅に出たところがキッカケです。

――なるほど!
Ai:まず、サイズが合ってないから、付けるのを嫌がるんじゃないのかなって。でも、そもそもサイズって何が基準なのかって疑問に思って調べていたら、実はコンドームのサイズって一定の基準があるわけじゃないことに、気が付いたんです。

――えっ、そうなんですか?

Ai:例えば、『オカモトゼロスリー(オカモト株式会社)』『グラマラスバタフライ(ジェクス株式会社)』のLサイズは、相模ゴムさんの標準サイズと同じです。

LとかMって言われると、服や靴みたいに一定なのかなって思うけどそうじゃない。

「俺、Lでもキツくて」が、走馬灯のように巡って「あの人たちが言っていたLって、なんのLだったの?」って。それを知ったらおもしろくなってしまって。

――コンドームのサイズは全メーカーで統一されているわけじゃない!

Ai:そう。それにフィット感に関していうと、スタンダート型のコンドームと、キノコ型でも違ってきますしね。

――スタンダードにキノコ……? そもそもコンドームって、どんな形のものがあるですか?

Ai:大きくわけると3種類で、まっすぐなスタンダードと、カリの部分を意識して作られたキノコ型、そしてもうひとつは、先端が野球場の風船みたいな、キノコ型よりはもうちょっとカリの部分の余裕がある感じの型。その他には、くびれがあるとか突起や段が付いているとか、変形タイプになります。

――そんな分類があることさえも知りませんでした。
――コンドームのメーカーって日本では、何社くらいあるんですか?

Ai:オカモトさん、不二ラテックスさん、相模ゴムさん、ジェクスさん、ジャパンメディカルさんなどが店頭販売されている商品が多いメーカーさんですね。それぞれ主力商品を持っていますので、一度は使ったことがある、というものも多いと思います。 

中西ゴムさんは大阪の会社なんだけど、香りつきのコンドームとか、ネタ系が多いという特徴があって、外注でノベルティーの制作を受け付けてくれるとことがユニークです。わたしもコンドーム名刺を作りました。

――コンドーム名刺! いいですね。一発で覚えてもらえそうです。あと、ギリギリ渡せるライン。

Ai:そう。コンドームって、ビギナーでもハードコアでも、使うものなんですよね。だから、アダルトと性教育の行き来ができるし、ドラッグストアにもポルノショップにもコンビニにも売っていて、異空間を行き来もしている。
――コンドームはセックスの時に使うものではあるけど、いかがわしいものではない。むしろ、使うべきもの。セックスの時にローションやグッズを使いたいっていうのは、少し言いにくいけど、「コンドームを使いたい」というのは恥ずかしくない。

一方では、やっぱりセックスでは、気持ちよくなりたいわけで、コンドーム=快感が減少するものとされていると思います。

Ai:でも、使うことで快感がアップするコンドームもあるんです。例えば、セックスの快感の障害になるもののひとつが性交痛ですよね。これは潤いを与えることで軽減できる。

そこで今回は、そんな、“潤いアップ系”のコンドームをいくつかご紹介したいと思います。ひとつめはコレ。サガミさんから出ている『ジェリープッシュ』。ちょっといきなりの変わり種なんですけど、まずこのパッケージを見てください。



――パッケージが通常の倍の大きさで2連になっている……と思いきや、上側はこれ、なんですか?

Ai:潤滑ゼリーですスポンジに潤滑ゼリーがたっぷり含まれているので、プッシュすることでコンドームに、お好みの量のうるおい……最大で通常の約10倍(相模ゴム株式会社測定)の潤滑ゼリーを注入することができます。

――これってコンドームの中に付着されるんですか? それとも外?

Ai:外です。女性側。

――これはいいですね! 実は性交痛に悩んでいても、痛いっていえない女性っているじゃないですか。濡れてないことが恥ずかしいというか。そういう人にはピッタリですよね、これ。

Ai:そうそう。せっかくなので、「全部注入して、つゆだくにしちゃおうか」って話になりますよね。ふたつめはこちら。ジェクスさんの『グラマラスバタフライ ジェルリッチ』



――外箱のデザインが、ギャルっぽいですね。

Ai:そう。このシリーズで一番最初にリリースされたのは、黒字にピンクラメの蝶々デザインのパッケージのものなんですが、見たことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。それまでは男性主導のパッケージデザインだったのが、女性の意見を聞いて作ったものなんです。

それまではパッケージに「薄々」とか「ヌレヌレ」とか書いてあったんだけど、そういう文言が書かれていない、パイオニアで。男性陣はギリギリ最後まで反対したって話もありますが、結果、大ヒットしたんですが、これが革新的なのは、パッケージだけじゃないんです。

普通のコンドームって、精液溜まりが先端にあるんですが、それが内側にひっくり返ってるんですよ。そこに出来るくぼみに、潤滑ゼリーを留めておくっていう特許を取ってるんです。

それによって何が起きるかっていうと、男性は、装着する時の空気抜きをしなくてよくなる。さらには、装着すると潤滑ゼリーが女性側に押し出される仕組みとなっています。

――なるほど! どこまで女性に優しいコンドームですね。

Ai:『グラマラスバタフライ』のシリーズは、キノコ型の『グラマラスバタフライ リアル』以外、全部その仕組みになってます。ポイントとしては、まだ「潤滑ゼリーを使うのが恥ずかしい」って人でも、コンドームを開けるだけで、ゼリーが併用できるころですね。

ちなみに、『グラマラスバタフライ ジェルリッチ』は、『グラマラスバタフライ』至上、一番ゼリー量が多いんですよ。触るとでろんでろんなのがわかるかと。

――わっ、すごい! これはだいぶ水っけが多いですね……知らない間にコンドームって、ものすごく進化していたんですね。

Ai:そうなんですよ。進化してます。

Ai:それで、次はオカモトさんの『0.03(ゼロゼロスリー)ヒアルロン酸』。まずは、このパッケージ触って欲しいんだけど、わかります?

――えっと、片面はざらついていて、もう片方はつるつるしています。

Ai:そう、暗闇でもどっちが表面かわかるようになっているんです。最近のコンドームは、パッケージに「男性側」とか書いてあることが多いんですが、オカモトさんはその先をいっていて、暗闇でも表面を触るだけでわかる。

――へー! 気遣いが細やかですね。



Ai:オカモトさんのコンドームは、厚みも均一に出来ています。コンドームって実は、先端が厚くなりやすんですよ。作る時に、ラテックスの液みたいなやつに棒を落として、それを浸けている時間によって、製品の厚みが決まります。

でも、オカモトさんの製品は、先端も薄いんです。0.03ミリとして売られているものは、どこも均一に0.03ミリの厚み。

――職人の心意気!
Ai:潤いシリーズの4つめ、ラストはこれです。オカモトさんの『オカモトゼロワン たっぷりゼリー』。オカモトで被っちゃいましたが。これは、日本で出ているコンドームの中で一番の高級品です。なんせ1箱の中に3個しか入っていない。


 
――っていうことはひとつおいくら?

Ai:だいたいですけど、300円くらいですかね。

――高い! これはどう画期的なんですか?

Ai:0.01ミリってことですね。同じ0.01ミリのコンドームは、サガミさんからも出ていますけど、日本で出ているのは、この2社だけかな。

――男性って、薄いコンドームが好きですよね。

Ai:そうですね。男女問わず好きって人と、あんまり好きじゃないっていう人と半々ですが。

――それってなぜですか? 

Ai:0.01ミリの製品は、素材がポリウレタンなんですが、人によっては固く感じる人もいるようです。

――確かにシャカッてしますよね。個人的には、ポリウレタン素材のものは、あまりフィットしない印象もありますが。

Ai:ラテックス素材のほうが、伸びがいいので柔らかいんですよ。だからフィット感とか素材の柔らかさが好きな方はラテックスの方が好きという方も多いです。

けどラテックスは、摩擦度は高いんですね。ゴムなので。だからゴム擦れしちゃう人にとっては、ポリウレタンのほうが、痛くないって人もいる。そこは本当にそれぞれの好みです。

――薄さを取るか、当たりの優しさを取るか。

Ai:コンドームが敗れたことのある人は、薄いコンドームが不安に感じることも少なくないようです。 ただ、コンドームの破損の原因はその使い方が間違っていることがほとんどです。

たとえば、ラテックス系(ゴム)のコンドームは油分に弱い素材なので、オイル系ローションを併用したり、ボディクリームなどで破れやすくなります。空気抜きをしっかりしないと空気が入って均一でなくなるため、これも破れやすくなる原因です。


<左の『オカモトゼロワン』はポリウレタン素材で、『0.03(ゼロゼロスリー)』は天然ゴムラテックス>

――あー、なるほど。感覚としてすごく納得できます。

Ai:ただラテックスに比べると、ポリウレタンは熱伝導率が高いので、相手の温度を感じやすくもあって。ラテックスってゴムなので、あまり熱を伝えない。ちょっと水を入れてみるので、手の甲に当ててみてください。

――あっ、全然違う。右のポリウレタンのほうが断然に冷たいです。

Ai:温度が伝わるので、つけていてもナマ感があるんですよ。だから、相手の体温を感じやすい。

――なるほど。こういうのって、実際に触ってみないとわからないですね。すごい勉強になります。
Ai:ちなみにゼロワンに関していうと、『オカモトゼロワン たっぷりゼリー』も、普通の『オカモトゼロワン』もお値段は変わらないんですよ。

――潤滑ゼリーは無料オプションなんですね。

Ai:そうです。ただ、このゼロワンの潤滑ゼリーも発売されているので、さらに追いゼリーをしたい方は、それを用意しておくといいと思います。実はいまって、潤滑ゼリーブームなんですよね。

――そうなんですか?


 
Ai:市販されている多くのローションのの主成分にあたるポリアクリル酸ナトリウム、ようするにナプキンとかオムツの中身みたいなものですけど、あの成分って女性の膣の中で残ってしまい、水分を取り続けていって、膣炎や感染症の原因になるっていう知識がちょっと広まったんだと思うんですよ。

潤滑ゼリーにも、入ってはいるんですが、潤滑ゼリーは水溶性の成分が主なので、自然に流れ出てきやすい。それで、最近は一層、潤滑ゼリーが注目を浴びているんです。

――今や高齢者もセックスするのが当然ですしね。40代はもちろんのこと、50代60代も現役。

Ai:そう。セックスを楽しめる高年齢の女性が増えてきたけど、潤いだけは何かでカバーしたい。そういうニーズはあるかなって思います。

(大泉りか/ライター)

▼後編に続く

コンドームソムリエAi
性感染症の予防と男女の性生活力向上を目指し、実物を触って嗅げるコンドーム試触会のプロデューサー兼コンドームソムリエ。 昼間は保健室の先生。


(オトナのハウコレ編集部)

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